自主性?

 「自分で決める」「主体的に行動する」とは聞こえはいいが、果たしてその結果はいかなるものか?

 よく、子どもの教育方針についての議論で上がるのが、「過保護・過干渉」か「自由放任主義」かであるが、結論はそのどちらとも言い難い。その子のによるし、部分的にも変わってくる。ただ一つ言えることは、進学や就職、結婚などその後の人生を左右することにおいては、慎重に対応すべきである。

 最終的に決断するのは本人であることに関しては異論はない。しかし、その決断に至る過程に問題がある。そのことに関してよく知っているかどうかを確認することが大切だ。

 たとえば、進学においては、学校のブランドや認知度、偏差値などと言った表面的なことや見栄や虚勢で選んでいる場合がある。何をしに行くのか、中身はどんなものかをしっかりと知らせてあげたうえで決めさせることが重要だ。子どもは、経験、知識、知恵、情報、品性もなく選ぶ。ファミレスでメニューを選ぶ感覚で人生を左右する決断をさせてはいけない。「失敗をしてもまた頑張ればいい」などというが、「取り返すことのできない失敗もある」ことを教えなければいけない。そんなときに、一緒に考え最善の選択ができるように補助する人間が必要である。

 そもそも、大人と言われているものでもそのことがわかっていない。後先考えず、欲と快楽におぼれ、液を垂れ流すことにのみとらわれている連中ばかりなのだから…

99%は正論が通用しないと思っておいた方が良い。逆に考えればこちらが異論で受け入れてもらえることもないといううことだ。距離をとってやっていくしかないのか…